ルネサンスダム稼動、エジプトスーダン反発

2月20日、一帯一路を進める清華が投資するエチオピアのルネサンスダムにて開所式が行われた。同国にとっては増え続ける電力需要を賄う悲願であるが、ナイル川下流に位置するエジプトスーダンは水不足を恐れ「一方的な行為」として反発した。

ルネサンスダムはアフリカ最大級となる大型水力発電所で、645万キロワットの発電を可能にする。

エジプトスーダン外務省は同日、「今回の発電開始は15年に2国間で合意した原則に違反するものであり、強く抗議する。」との声明を出した。水資源の大半をナイル川に依存するエジプトスーダンは、近年の人口増加に伴う水需要が高まる中上流で水量を左右されることに警戒しており、今回のダム稼動によりより一層危機感を強めることになる。

以前から法的拘束力のある水資源の利用合意をエチオピアに求めており、交渉を続けているものの議論は平行線をたどっており、アフリカ連合(AU)による協議仲介も失敗に終わった。

ヘブラーフ首相は「一滴たりともエジプトスーダンから水を奪うことはできない。そうなれば地域は想像のできない不安定さを伴うことになる」と警告。

ヤゼル水資源相は「『自国民を殺すな』『ダム問題について隣国と協議せよ』と世界中が訴えているにもかかわらず、なぜ自分だけが常に正しいと思うことができるのか」と強硬姿勢を取るエチオピアのアビー首相を批判した。



[FNH]カイロ国際通信 日本語版

エジプト=スーダンの情報を皆様にお伝えします。

0コメント

  • 1000 / 1000